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赤い手は滅びのしるし -戦神編- 2章 第7話 —

▼プレイリポート(以下アドリアン視点)

(プレイ結果を元に捏造分が含まれています。ご注意ください)

帰還

翌朝、我々はブリンドルへ戻ることにした。
一度、作戦を練り直さねばならない。
経箱は赤手の本陣にある可能性が高く、奪い取るのは困難を極める。
だが、充分な準備と、幾許かの魔法があれば、それも不可能ではないはずだ。
「すぐにブリンドルへ戻るぞ」
テレポートですか。人数は?」
「私の力量では4人が限界だが、往復はできる」
『9レベルで5レベル呪文3回も撃てるのか……』
『特化型の本領発揮だ』
皆を集めて呪文を唱えると、私の世界は銀灰色に包まれる。
永遠のような一瞬が過ぎ去ると、我々は見慣れた石竜亭の一室に立っていた。
「……少々不安だったが、上手くいったか」
「あまり冷や冷やさせないでください」
その後、我々は手分けをして資金調達に走った。
入手した武器と鎧、マジックアイテムを次々と売り払う。
世知辛い話だが、死霊王を”どうにかする”ためには金が必要だ。

決断

『……マス・レッサー・ヴィゴーの24時間化に手を出すか』
『マジでやるのか……!?』
翌日の朝、私はエノーラに詰め寄られていた。
「アドリアン、私を連れて他の街へ跳んでください」
「……何があった?」
「ハイローニアス様が仰ったのです。”剣は折れてはならない”と!」
『それハイローニアス違うwww』
『邪神NAGOYAwww』
誰もが名前だけは知っている巨大都市へと跳び、力あるサイオンを探した。
そこでエノーラが何を知り、何に目覚めたのかは分からない。
だが、この日を境に、我々の戦いは一変する事になった。
『諸君!本日より、我々は高速治癒1を得る!』
『やりやがったwwwやりやがったwwwwww』
ブリンドル程の大きな街にサイオンがいないのが気にかかったが、その理由は後日判明することになる。
少々(いや、かなり)厄介なおまけが付いてきたのだが、それはまた別の話だ。
私達が戻ってくるまでの間に、ヘルシアとオルト達は買い物を済ませていたようだ。

死霊王対策会議

その晩、石竜亭の一室で我々は今後の計画を検討していた。
主題は当然、死霊王をどうするか、だ。
ただ倒すだけならば容易い話だが、リッチを経箱なしで滅ぼすのは非常に難しい。
困った時に頼りになるのは謎の神託だ。困った時だけとも言うが。
『つまり、まとめるとこういうことか』
『①ゲートをスクロールで展開し、無理矢理押し込んで他次元界へ放逐』
『②インプリズンのスクロールで呪文抵抗とセーヴを通す』
『③スパーク・オヴ・ライフでアンデッド属性を剥ぎ取り、能力値を0に。アンデッドは自然回復しないから、あとはバッグ・オヴ・ホールディングに詰めておく』
『④シノーンで魂をゲットして復活を阻止する。アンデッドの魂が捕れるかどうかは解らんが』
『①は放逐先で死なれた場合が面倒だな。最悪、自殺して戻ってくる可能性もある』
『②は確実で後腐れも無いが、確率が低すぎる。失敗したら撤退だ』
『そもそも①②はシナリオ範囲外のリソース投入になるのがちょっとな』
『③も確実だが、下手すると10ラウンド以上かかる。何人か死ぬかも』
『というか、善は③をやらんだろwww』
『④は……ちょっと調べる必要がありそうだ(できない事が後に判明した)』
『④で魂が捕れるなら確実なんだが。悪を討つライノズ・ラッシュが当たれば100点は確定だ』
……流石の神託も今回は悩んでいるようだ。
「……我々の取りうる手段としては、この程度ですね」
「経箱なしでも何とかならん事は無いが、リスクが高すぎるな」
「経箱の奪還の方が容易じゃないか?」
「だが、あいにく我々には経箱がどのような形をしているのかも解らん」
「見た事がなければ、占術に頼ることもできませんね……」
「赤手の本陣に潜入するのは危険過ぎるか……?」
スペリアー・インヴィジビリティで短期決戦はどうだ』
『透明化してても、誰かが身に付けてたら回収は無理じゃね?』
『悪を討つライノズ・ラッシュで殺してテレポートで回収。完璧!』
『待て待て待てwそれは騎士道に反するぞwww』
『ああー……そうか、ハイローニアス信仰じゃなければなぁ』
『キャンペーンの前提を丸ごとひっくり返すような事を言うなwww』
『くそう……見たことも無い、ってのがキツいなあ……』
『お前らがサールヴィス倒した後に帰っちゃうからだよ!』
『サーセンwww戦闘狂でサーセンwwwwww』
『戦闘しか頭になくてサーセンwww』
『シーアのサイオンに金を積むか?』
『究極占術、メタファカルティか!』
『……ああ、ダメだ。流石の天眼通でも手元を離れた経箱の位置までは解らんな』
『竜魔将一人ずつ調べれば解るんじゃ?』
『そいつは流石に金が足りねーっすwww』
「……考えていても、埒が明かんだろう」
「……そうですね。ハイローニアス様にお伺いを立てましょう」
「……そうだな。それがいいかもしれんな」
「とりあえず今日はこれまで。続きは明日の朝に」
「……異議なし」


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