なぜ”投了”するのか?と言うと、
それは、プレイヤーが”詰んだ”と思ってしまったからなの。
“詰む”状況が発生するのはしょうがないの。
戦略(キャラクターの構築)でのミスであったり、
戦術(押し所引き所の判断)でのミスであったり、
戦技(戦闘中の行動選択等)でのミスであったり、
運(ダイス目)が悪いだけだったりと、原因はいろいろあるから。
普通は、この辺のミスをやっちゃう事を前提にして、一段階上のレベルで対応するの。
ダイス目が悪くても対応できるように位置取りして、
選択肢をミスっても対応できるように余力を残して、
引き所を見誤っても対応できるようにガチ構築して、
それでもダメだったら「最初から詰んでるだろクソマスター!」と叫んでもいいの。
それ(一段階上の対応)を突き詰めると、
「ダイス目が2でも当たればいいだろ?」(近接接触攻撃)とか、
「ダイスなんて振らなければいいだろ?」(出目10&最大化)とか、
「位置取りは後から変えればいいだろ?」(にわかの移動)とか、
「イニシアチブを振ったなら、既に決着は付いているッ!」と言う状況になっちゃうんだけど。
そこまで行き着いちゃう前の段階でも”詰む”事はしばしばあるの。
割と簡単に”詰んだ”と表現する事が多いけど、”詰み”にもレベルがあるの。
大きく分けると、次の通り4段階ぐらい。
セッション数回に1回ぐらいはある気がするの。
魔法武器もマジック・ウェポンも無しで非実体に対峙したとか。
毒ダメージで次ラウンドには確実に死ぬとか。
「俺はもう無理。後は他の誰かに任せた」ってやつ。
蘇生もできるし、新キャラクターを投入してもいいし、パーティとしては”詰み”じゃないの。
戦術を誤った時なんかにありがちなの。
リソースすっからかんの状態で逃走不可能な戦闘が始まったとか。
(高い脅威度の敵との遭遇は、逃げられるなら”詰み”じゃないの)
パーティに足りないリソースを要求された場合とか。
「あー、全滅確定だな」「俺達には手が出せないな」ってのがこれ。
あるいは、新パーティ投入でシナリオが続行できるなら、シナリオとしては”詰み”じゃないの。
あんまり発生する事じゃないけど、それでもたまにあるの。
D&Dだと「迷える魂を喰らう者」でキーアイテムを破壊した場合とか。(これは完全に”詰む”)
ALGだと「ロストレクイエム」でPC①が完全に死んだ場合とか。(これもシナリオ的には”詰む”)
「バッドエンド確定しました」ってやつ。
これを回避するには、マスターの強権(シナリオの修正)が必要になるの。
これが一番厄介なの。
いつでも起きる可能性があって、一度発生したら取り返しがつかないの。
これは、上記の各種”詰み”に誘発される事がほとんどなの。
「このキャラクターで最後までやりたかったんだよ」とか、
「俺達にはこのシナリオは難易度が高すぎたよ」とか、
「シナリオに手を入れてまで続けなくてもいいよ」とか。
プレイヤーの”心が折れた”とか”やる気不足”と表現してもいいの。
大きく分けるとこの2つなの。
モチベーションの不足については、人間関係の話とか混じってきちゃうので今回は割愛するの。
簡単に言うと「付き合いで混じられると迷惑」って事なの。
モチベーションの激減については、”負のモチベーション”が多すぎた、と言う事なの。
モチベーションには”正のモチベーション”と”負のモチベーション”があって、普段はどちらもモチベーションとしてやる気を発生させるんだけど、なんらかの”詰み”が発生したとき、”負のモチベーション”は反転して、”正のモチベーション”と相殺する事になるの。
相殺の結果、モチベーションが0以下になると、プレイヤーは”詰み”と判断してゲームを放棄するの。
上位での”詰み”は、多くの場合下位の”詰み”を伴うから、シナリオが”詰み”状態になったときにセッションを継続するのは非常に困難なの。これはもう素直にバッドエンド直行とするべきなの。無理にシナリオを修正しても、往々にして蛇足になるだけなの。
逆に、下位の”詰み”に対しては、上位のモチベーションを充分に確保することで、セッションは継続可能なの。もちろん、例外もあるけど。最初からパーティ単位で示し合わせてキャラクターを構築した結果、個々のキャラクターへのモチベーションが低過ぎる場合とか、一人のキャラクターの”詰み”がそのままパーティの”詰み”と扱われる場合があるから注意しないといけないの。
マスターは、プレイヤーのモチベーションの種類を把握できればするといいの。”負のモチベーション”が高過ぎるなら、上位のモチベーションを与えるべきなの。ダイス目次第で死んじゃうようなシステムで、キャラクターの設定を細かく作ってくるようなプレイヤーには気をつけるべきなの。キャラクターに入れ込みすぎてる場合は、パーティ間での結束を高めさせるようにするの。
あるいは、最初から”負のモチベーション”が反転しないように(HFO決起集会とか参考に)するの。死ぬ事やミッション失敗を前提にしてしまえば、”負のモチベーション”はほとんど気にならないの。
別に、”負のモチベーション”を持つな、と言うわけじゃないの。正だろうと負だろうと、モチベーションはモチベーションだから、高いに越したことはないの。モチベーションが無いやつよりは全然マシなの。ただし、そのモチベーションは反転する可能性がある、と言う事を自覚するべきだと思うの。その自覚が無いと、一度の挫折であっさりゲームを放棄する事になるの。
(特にキャラクターに対して)”負のモチベーション”を高めやすいプレイヤーは、自分に合ったシステムを選んだりするべきなの。5人でやるトーキョーN◎VAとかなら、まず”詰み”は無い(でも3人で無調整だとあっさり詰む)の。
あるいは、そのシステムで自分がモチベーションを失う事が無いように、ルールとデータに習熟するの。
立ち塞がる壁はパワーで粉砕し、群がる敵はデータで押し潰し、どんな窮地も切り抜けられる奥の手を持って、自分のモチベーションを護る事ができるようになればいいの。
……結局結論はデータ信仰になってしまったの。こんなはずじゃなかったのに!
Categorised as:雑記
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